緊急事態宣言ですよ!
1都3県だけだった緊急事態宣言が広がりつつあります。
時折映し出される渋谷などの人出の状況を見ると、夜の人通りは減っているものの日中はかなりの人出。
そもそも緊急事態宣言なので、夜の会食などを避けることはもちろん、昼間も含めてなるべく外出しないように心がける、というのが本旨のはず。
ところが、飲食店の営業時間短縮が妙に大きくクローズアップされ、まるで「夜だけ気を付ければなんとかなる」という誤解を生んでいるように感じます。
もう思い返せば10か月くらい「うがい手洗い」「マスク着用」「三密回避」などに努め、
テレワークやオンラインミーティングなどを行ってきました。
昨年3~4月ごろはまだ得体のしれない未知のウイルスに対し、とにかく感染しない、感染したくないという思いが強かったといえるでしょう。
最初の緊急事態宣言が発出された頃、「パンデミック」という未曽有の事態に対する恐怖と「緊急」という言葉の重みもあり、繁華街から人が消えました。
その後、今までの間にワクチン開発が進み、日本でも来月には接種が始まろうとしています。
当初、恐れるばかりだったウイルスに対しても、GOTOキャンペーンやなどに象徴されるように「なんとかなりそう」「大丈夫そう」という空気に変わってしまいました。
人々が「コロナがある世の中」に慣れてきてしまったように感じます。
しかし、医療現場では医療崩壊寸前と言われ、重症患者用の病床使用率が90%に迫るなど、実態はかなり深刻です。
ワクチンの接種が始まったとしても、すぐに効果が出るわけではありません。
今一度気を引き締め、一人一人が感染拡大を抑えるための努力をしなければいけない状況になっていることを認識する必要があります。
医療崩壊に至ってしまえば、医療機関は「救える命」も救うことができなくなります。
自分だけでなく、身近な親族や知人がもし何らかの病気になり、入院治療が必要な状況になっても治療を受けられない、入院することもできないという状況にもなりかねません。
自分が感染しないことはもちろん、もしかすると自分も無症状の感染者かもしれないと思って行動することも必要です。
マスクの着用は定着しているものの、その目的が「自衛」のためと考えている人は今も少なくありません。
マスクは「自衛」はもちろんですが、自分が原因になって他者を巻き込むことを防止する効果があることも改めて認識すべきでしょう。
以前から言われているように「フェイスガード」なども全く効果がないわけではないでしょうが、完全にリスクを回避できるわけではありません。
最近は感染力の高い変異種が広がりつつあるともいわれています。
実際に感染した人の体験談などを聞いても、コロナウイルスに感染した場合の恐怖が伝わってきます。
コロナウイルスに感染すれば多くの人に迷惑をかけることになります。
感染防止の努力をしていてもかかってしまう可能性はあります。
しかし努力を怠り、結果として、多くの人に負担や迷惑をかけるなど人を巻き込んでしまった場合のことを考えると今はできる限り耐えるしかないと感じます。
コロナに感染し、入院や隔離になればすると家族とも会えません。そのまま亡くなると家族に会えないまま火葬されることになります。
自分がそうなればどんなに無念か想像に難くありませんし、自分の家族がそうなってしまった場合には周りの人もやりきれない気持ちでしょう。
もう何度も「今が正念場」「今が重要な時期」と言われ続け、ストレスが溜まっている人も多いと思います。
しかし、医療機関やソーシャルワーカーなど感染リスクにさらされながらも社会秩序を維持するために頑張っている人がいます。
生きるためには働かざるを得ない、という人もいるでしょう。
そうした人に敬意を表します。
あわせて、我々はそれぞれが感染拡大防止に努めつつ「今できること」を考える必要があると感じます。
自分を、家族を、社会を守るために一人一人の努力が必要です。
乗り越えた時、人と会えることの幸せを改めて感じ、分かち合い、より深い絆を見つけることができると信じます。