新型コロナウイルスが日本経済に与える影響
昨年12月に発生した新型コロナウイルスの感染は拡大は今も続いています。
これだけ話題になると今後の経済への影響が気になります。
中国は世界各国に様々なものを輸出・輸入している国であることは知っての通りです。
外務省は2月13日現在、中国湖北省全域に「レベル3」(渡航は止めてください:渡航中止勧告)、中国の湖北省以外の地域について「レベル2」(不要不急の渡航は止めてください)、感染がさらに拡大する可能性があるので,最新情報を入手し,感染予防に努めるようにとの情報を出しています。
一部に感染ペースの鈍化傾向がみられるとの話もありますが、収束のめどは立っていません。
これまでのところは経済活動に思っていたほど目だった影響は出ていないようですが、今後は本格的に様々な経済活動に影響が出てくる可能性があると考えられます。
杞憂に終わればそれに越したことはありませんが、その備えは必要だと思います。
中国の春節の時期に感染の拡大期が重なったため、これまでは中国国内の経済活動が停止することが想定できていました。しかし、春節明けの経済活動再開の延期や、再開後の生産や物流のための人材確保など、どの程度正常に近い状態で稼働できるかが注目されます。
アメリカの株価は堅調です。
ちょうどアメリカ大統領選に向けた民主党の候補者選びの時期とも重なっていることも堅調な株価を下支えしていると考えられます。11月の大統領選で産業界よりのトランプ氏に対する候補が誰になるかによって、アメリカの景気への影響も変わると考えられます。まだ先の話ではありますが、株価は経済の予測を先取りします。しばらく続く各州の党員集会の結果に市場も上げ下げを繰り返すことになるでしょう。
また、アメリカでは日本ほどコロナウイルスの感染が広がっていないことや、感染ペース鈍化の情報が伝わったこともあり、NYダウは最高値を更新しました。
アメリカではインフルエンザが大流行しているとの情報もありますが、市場はあまり気にしている様子はありません。
アメリカの事情には私自身あまり明るくありませんが、健康保険制度がないアメリカと日本とはインフルエンザの予防や治療に関して認識が異なり、コロナウイルスの様な未知のウイルスには脅威を感じるものの、既知のウイルスであるインフルエンザについてある程度の感染拡大は想定の範囲ということなのかもしれません。
日本では、多くのコロナウイルスの罹患者が出ていることもあり、非常に大きく受け止められています。感染拡大の終息が見通せないうちは楽観してはいけないと感じます。
今は落ち着いているように感じますが、今後の影響拡大と経済への影響、株価への影響も考慮しておく必要がありそうです。
ただし、慌てて売り急いだり、ポジションを外すことを進めているわけではありません。あくまでも投資判断は個人で行ってください。