賃貸不動産探しの心構え
この2~3月に賃貸住宅への転居をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
賃貸不動産市場は2~3月がまさに繁忙期。
今入居されている方が退去し、多くの新たな入居者が家探しをされる時期です。
賃貸住宅への入居も人生でそう何度も経験することではないでしょう。
ましてや、全く新しい土地で生活されようとする方は土地勘もなく、不安もあると思います。
土地勘のないところで賃貸住宅を探すときには、あらかじめ自分なりの基準を設けておく必要があります。
なんとなく探していても決められるものではありません。
ましてや2,3月は物件の回転も速く、悩んでいる間にほかの方に先を越されてしまいます。
では、どのように自分なりの基準を決めるのか。
まず最初に決めるのは
・ 住むエリア
・ 想定家賃
の二つです。
「最初に」と言いながら二項目挙げたのには訳があります。
この二つは非常に緊密に関係しているからです。
例えば、急行や特急が止まる駅と各駅停車しか止まらない駅では家賃相場も違います。
急行や特急が止まる駅は駅周辺に繁華街や生活利便施設が集まっているなどいろいろ便利な場合が多いでしょう。通学や通勤の際もドアトゥドアの時間が短縮できることも魅力。その分家賃相場も高くなります。
利便性を重視した場合、家賃相場も高く、希望していた面積や間取りの物件には手が届かないこともあります。
家賃は毎月支払うものなので、どの程度の収入があるかによって自ずと上限が決まってくるでしょう。
学生の場合、親からの仕送りが受けられるケースもあるでしょう。不足分はアルバイトをするなどして補填することになると思いますが、あまり背伸びしすぎると苦しくなります。
新生活を始めるにあたってどのような収入と支出のバランスになるかを想定が必要です。
学生の場合、勉強する時間や部活などの時間も必要です。アルバイトばかりで学生本来のやるべきことがおろそかになってしまっては元も子もありません。ひとり暮らしをすることになれば、お金の管理も自分でできるようにしなければなりません。
家賃のほかにも食費や携帯電話などの通信費、交際費や娯楽費、本を買ったりするお金も必要になるかもしれませんし、娯楽費も少しは必要でしょう。そのほかにも服を買ったりするお金も必要です。これらをやりくりすることを意識すると家賃に賭けられるお金もおのずと決まって切ると思います。
少し厳し目に見て、できれば少しずつでも貯金していけるくらいの想定をしておくべきです。少なくとも赤字になってしまうようでは苦しくなります。
物件の情報やそのエリアの周辺状況については、今は事前にインターネットなどでを調べることもできます。
女性の場合は特にセキュリティ面も重要です。
日本はとびぬけて治安の悪いところは少ないと思いますが、それでも駅からのルートが暗かったりすると不安です。
実際に物件探しを始めると、家賃の安い物件はそれなりに理由がありますし、家賃が高い物件には高いなりの理由があります。
某不動産サイトのコマーシャルで周辺の相場より安い物件が見つかるようなアピールをしているものもありますが、賃貸不動産に「掘り出し物」は滅多にありません。
もしあるとしても、2,3月には見つからないでしょう。
もし時期的に余裕があるのであればあえて繁忙期を外し、4月になってからの方が掘り出し物は見つかりやすいでしょう。
実際に物件探しをするときには自分の足で歩くこと、必ず内覧して物件を確認することなども重要になりますが、この時期の不動産探しでは、任期の物件は空室になる前に次の入居者の申し込みが入ってしまうこともしばしばです。
100点満点の不動産は滅多にあるものではありません。
あらかじめ、エリアと家賃の基準が決まったらいくつかの物件を見ます。
面積や間取り、開口の向き、周辺環境、物件にあらかじめ備え付けられている設備、携帯電話の電波状況やネット環境など細かい項目はいろいろあります。
すべて満足する物件はなかなかありません。
自分の希望に優先順位をつけ、気に入ったらすぐに申し込めるような準備と心構えをしておく必要があります。
希望エリアの不動産屋さんは周辺環境も熟知しています。
一方で、忙しいこの時期に一人のお客さんにあまり時間を掛けてはいられません。
何度も内覧を希望する人、なかなか決められない人は後回しにされてしまう恐れもあります。
良心的な不動産に出会うことも重要ですが、この時期の不動産探しは自分自身の準備が重要です。