バランスが変わり始めた米中関係
日本は戦後、奇跡の経済復興を成し遂げました。
その間、様々な技術開発などもあり、先進国の仲間入りをし、世界でもその存在感を示せるようになりました。しかし、最近は中国の躍進が目立ちます。
米中の貿易協議は3月2日の関税引上げ期限を猶予する方向に向かっているとともに、良い交渉ができていると報じられ、時間的な猶予ができたことに少し安心しました。
しかし、米中の間にある問題は単純に貿易摩擦だけの問題ではありません。
知的財産権のはなしや、先端技術に関するせめぎ合いは今後も継続して協議されていくでしょうが、協議では解決できない問題もあると思います。
ファーウェイの問題がこのところあまり聞こえなくなっています。
ファーウェイは技術的には米国企業に引けを取らないほどにまで成長している企業だといえます。
単純に民間企業同士の技術競争であれば、切磋琢磨し、互いに成長していくことは喜ばしいことです。しかし、ファーウェイは中国国家の資本が入り、実質的に中国の支配下にあります。
しかもファーウェイが扱っているのは今後5Gの社会になるうえで欠かすことのない技術の根幹部分を含んでいます。今後の通信インフラとして最も重要な部分を握っているといえます。
今回の重要な問題は、そのファーウェイの様な中国資本企業の技術が米国企業だけではなく、各国の軍事など最重要機密に当たる部分にまで入り込み始めたことに対する危機感にあります。
一度入り込んでしまえば、外すことが難しくなる問題であり、仮にトラップ大統領ではなく、ヒラリー・クリントンが大統領になっていたとしても避けられなかった問題であり、協議で解決するのはとても難しい問題です。
今後の情勢変化に十分に注意する必要がありそうです。