稀勢の里引退に思う
昨日、横綱稀勢の里が引退を表明しました。
おそらく、本人は怪我をして以来、身体が本来の調子に戻らず、本場所の土俵からも長く離れ、不安や責任の重さを感じながら過ごしてきたことと思います。
ひとまず「疲れ様でした」と言いたい。
日本人として19年ぶりの横綱であり、世間の期待は大きかったけれど、充分に期待に応えたとは言えない結果となりました。
横綱に昇進するということは、勝ち続けなければならないという宿命を負うこと。大関までのように「陥落」ということがなくなるということは「勝てなくなったら引退」ということ。
関取の仕事は本場所の土俵だけではないでしょう。しかし、本場所で勝てないということは横綱の責任を果たせていないという評価になるのも仕方がないことなのだと思います。
勝負の世界は厳しいな、と改めて感じました。陥落がないということは、横綱まで上がると引き返せないということ。給金も上がるでしょうが、大関と横綱とでは責任がものすごく違いますよね。
稀勢の里も当然それをわかっていたから引退を決めたのだと思います。
会社の経営者も業績などを通して株主のチェックを受けるわけですが、よほどの不祥事や大きなミスリードが明白な場合でもない限り、引退を余儀なくされるということはないでしょう。
気迫で横綱まで上がった稀勢の里。今後、指導者としての活躍を祈念します。
お疲れさまでした。