これからの政治に期待すること
第3次安倍政権が発足しました。
自分は特に支持政党はありません。
ただ仕事柄、自民党、公明党の方とお話しする機会はあります。
ころころ変わる総理大臣にうんざりしていた時代があったからこそ、
2009年、リーマンショックが起こった直後、自民党の55年体制が終わり、民主党に政権交代。
その後の政権で良かったと思うのは年金問題に切り込んだところくらい。
「仕訳け」での「2番じゃダメなんですか?」「スーパー堤防はスーパー無駄遣い」と切り捨てた結果がいま、どんな結果を生んでいるのか。
「普天間基地移設問題」で沖縄県民を愚弄したとしか思えない軽はずみな約束・言動をしたり。
2011年の東日本大震災と福島原発事故後が発生後にはその対応で後手後手に回り、僕には「政治が被害を何倍にも広げた」と感じられた。
個人的には大失政だったと思う民主党政権下での出来事を思うと今の日本は「政権交代恐怖症」にかかっているんじゃないかと思う。
長期政権を悪いとは言わない。
けれど、健全な野党がいて、きちんとした議論ができてこそ政治だと思う。
ノーベル生理学賞を再び日本人が受賞し沸いている反面、このところしきりに政府が出す研究委開発費は先進国中最下位。
安倍首相は「基礎研究」に対しての政府支出にネガティブな発言をしたこともありました。
「今のノーベル賞は過去の積み重ねであり、これからは中国などに大きく溝を開けられるだろう」と警鐘を鳴らす人が少なくない。
僕もそう思う。
さらに、少子化問題もどのように克服しようとしているのか、その道筋は見えない。
そもそも、有権者が高齢化しすぎて、高齢者に都合の良い政策の方が受けがいい。
これからの世代を担う世代の政治への無関心は、「どうせ若者がなんか言っても、多数決じゃかなわない」っていう雰囲気が漂っている。
人口減少社会に入り、住宅問題も真剣に考えなければいけない。
来年の消費税増税を控え、政府は消費増税による消費意欲の減退を抑えるための施策の一つに「住宅ローン減税の拡充」も盛り込んでいる。
一方で、コンパクトシティ化などの取り組みは基本的に地方自治体に任せきりでなかなか進まない。
最近価格が高止まりしていること、マンション用地として適したまとまった土地が少なくなってきたことなどがあってか少し減ってきたようにも感じるが、今も多くのデベロッパーがマンション開発を進めている。
戸建て住宅が多いエリアでは大きめの土地が相続発生などを機に売りに出されると、ほとんどの土地がいくつかに分割されてしまう。
2世帯・3世代住宅を奨励したりすれば住宅地の小型化も歯止めがかかり、子育てにおじいちゃんおばあちゃんの協力も得られるのではないかと思うのに。
確かに、核家族化が進んだ今の世の中には「義理の両親と同居するのはいや」という人も少なくないだろう。
でも、違う世代が同居し、コミュニケーションがあることは人間形成上もとても良いことだと思う。
最近は身近な人の死に立ち会ったことがない人が増えている。
昔は(僕もそうだったが)祖父、祖母と同居し、それぞれの死に立ち合い「人が死ぬということ」を子供の頃に知った。
一緒に住んでいた人が死ぬと「人の死がどういうことなのか」を知ることになる。
せっかくの長期政権なのだから、憲法改正だけでなくこれから何十年もあとに「あの時の政策が花開いた」と言われるような功績を残していただくことを期待したい。