カードローンは慎重に
私のところにはお客様からのメールのほか、取引先、友人、営業メールも毎日いくつも送られてきます。
お客様から、あるいは取引のある会社やそのご担当者、友人からのメールは全て目を通しますが、
それ以外のメールはほとんど読まない、あるいは軽く読み飛ばします。
特に営業メールには広告がついていることが少なくありません。
その中でも特に(仕事柄ということもあると思いますが)目につくのは「カードローン」の広告です。
書かれているコピーを見るとお金がない人の心理を突いて利用してもらおうとする内容が巧みに書かれています。
テレビのCMなどでもカードローン関連のものは少なくありません。
カードローンにもいくつかの種類があります。
銀行系のもの、信販会社系のもの、消費者金融系のもの。
それぞれに、与信審査や金利などで差がありますが、当然のことながら、普通に銀行で借りるよりは利息が高くなります。
銀行から借りる場合、当然与信審査がありますが、日ごろから取引があって、定期預金などの残高がある場合、それを担保に借入れることが可能です。
しかしながら、どうしてもカードローンなどで借り入れざるを得ない人は、預貯金の残高もない、という場合が多いでしょうからなかなか借りることができません。
カードローンの場合、初めての利用ならば審査は厳しくありません。
それだけに、入り口のハードルが低く安易に手を出しがちです。
借入れただけでも、記録が残ります。
滞りなく返済すればよいですが、万が一滞納等しようものなら、今後の生活にも影響しかねません。
正規のルートで銀行から借り入れようと思っても審査が通らなくなることもあります。
(余談ですが、カードローンではなくても、携帯電話の料金を滞納した時にも同じことが起こり得ます。)
カードローンでキャッシングした場合や、リボ払いなどを利用すると12~14%くらいの金利がかかります。
よく。カードローンの金利幅が「4.0%~14.5%」というように表記されていますが、実際の金利は借入額により決まります。
借入額が100万円以下だと14.5%、これが増えていく毎に下がっていきます。
金融機関側は貸し出しの件数と、期間で金利収入が決まってくることになります。
例えば、100万円を14.5%の金利で借り入れ、10か月で返済するとします。
この時、月々の支払いは10万6765円。これを10回払うと総額106万7650円(元金100万円+利息6万7650円)支払うことになります。
金利について慣れている我々の目から見ればとんでもなく高い金利です。
しかし、実際に借入れて利用している人からすると必ずしもそうは見えないことがあるところが怖いところです。
「今すぐには絶対に自前では用意できない100万円。しかし、どうしても欲しいものがある。」
そんな時、「今すぐ手にする100万円+今すぐに欲しいものを入手できること」と「今後10か月間で支払う106.8万円」のバランスを考えます。
100万円を借入れる方を選んだ人はこれだけでは済まなくなる人が多いのです。
100万円を借入れる。返済が進んでいき「もうすぐ返せる」というときに、次の欲しいもの現れる。
その時、一度借入れた経験のある人は再び同じことを繰り返しやすい傾向があるようです。
電車の中の広告などで「初めてのご利用の時は最初の一定期間金利無料」などとうたったものも見受けられます。
これは、初回の利用時のハードルを下げ、リピートを狙うものだと考えられます。
銀行やカード会社からしきりにローンカードを作ることを勧められたりします。
その一方で、カードローンを使った履歴は金融機関に把握されています。
(私も付き合いで作ったことはありますが、手元に届いてすぐに処分しました。)
すぐに返せばあまり大きな影響はないでしょうが、滞納でもしようものなら住宅ローンが組めなくなったりすることもあります。
「ご利用は計画的に」とうたっていますが、借金はキチンと返すのが基本。
安易に手を出すのは危険です。
カードローンを利用する人にはさまざまな事情があると思います。
利用のハードルが低いのは金融機関の罠ではないか、、、と感じてしまうのは私だけではないでしょう。