マイホーム購入のタイミング
家を買う。そう決めるのは一大決心だと思います。
生きている中では様々なイベントがあります。
どのタイミングで家を買うかは人それぞれです。
しかしながら、買うべきタイミング、買うべきでないタイミングもあると思います。
今後住宅購入をお考えになられている方の参考になれば幸いです。
住宅購入の際、多くの人が住宅ローンを利用します。
重要なのは「いくら借りられるか」ではなく「いくらなら返せるか」です。
不動産屋さんやマンション、ハウスメーカーなどと話す場合、それらの会社は当然あなたに「買って欲しい」と思っています。
しかし購入後、その住宅ローンが家計にどのくらい負担になるかは考慮してくれません。
住宅ローンの審査は現在と過去から判断する。
住宅ローンの借り入れの際は「審査」があります。
審査は「この人はちゃんと滞りなく返済してくれるだろうか」ということを主眼に審査しますが、その基準は現在の年齢、収入や、住宅ローン以外の借り入れの状況、過去の借り入れ状況などです。
審査基準はそれぞれの金融機関により異なりますが、一般的にはそれらの状況から経験的に「このくらいの住宅費負担には耐えられるか」を考慮し審査結果が出ることになります。
判断のポイントのほとんどは「現在」と「過去」についてです。その人・家族の将来についてはあまり関係ありません。
大切なのはこれから先のこと
ところが、実際にはお子様の年齢やお勤めの状況など、将来にわたって不確実、不確定なポイントがあり、それらも考慮したうえで住宅ローンが負担にならないかは自分自身で検討しておく必要があります。
今後ご結婚される予定の独身者や、ご結婚間もない方などは今後お子様が生まれるなどすることにより、教育費負担などが発生する可能性もありますし、将来転職や独立起業などをお考えの方にとっては今後の収入も不確実です。
お子様が生まれるときや、お子様が就学されるときなどは今後の資金需要や教育環境なども考慮でき、住宅購入には良いタイミングだといえると思います。
お子様が大きくなり、お住まいの住宅が手狭になってきたので、持ち家だった方が買換える、あるいはそれまでの賃貸から持ち家に切り替えるという方もいます。
手狭になった住宅を広いものに買い替える場合、同じエリアで買換えるといくらかの追加支出が必要になる方もいるでしょう。
住宅購入の場合、多くの方がその後10年以上、場合によっては20年、30年とお住まいになることを意識されると思います。その期間内にはまたご家族の状況が変わるかもしれません。この場合にも家族の将来のライフイベントを意識しておいたほうが良さそうです。
一方で、また状況が変われば買換えるという方もいるでしょう。その際に重要なのは住宅の資産価値です。買換えるときこれまで住んでいた家の売却価格が思ったほどの値段にならない場合「売るに売れない」ということも起こり得ます。
「終の棲家」の購入と「将来買換えることを前提」とした購入とでは考えておくべきポイントも変わってきます。
最近は、お子様が独立し、それまでお住まいだった家が広すぎるようになったことで少し狭い家に買い替える方や、定年後地方に移住される方などもいらっしゃいます。
このような方にとっては、その後の収入や資金需要は見通しやすくなっているので良いタイミングといえるでしょう。
人が置かれている環境は人それぞれ違います。
自分にとっての住宅の意味やライフイベント、様々な資金需要なども考慮し、自分なりの将来計画を意識して住宅購入をお考えになる必要があります。
衝動買いには注意
マンションのモデルルームに行って、素敵なインテリアや共用施設を見て「素敵!」と感じ、「家族が喜ぶなら」と衝動的に購入を決めてしまう方は少なくありません。
マンションのモデルルームは「非現実空間」「バーチャルリアリティ」の世界に似ています。
実際の生活とはかけ離れた「飾られた空間」であることは意識しておかなければなりません。
不動産の購入には「出会い」も必要だとは思います。
事前に将来のことを考え、予算や家族が求める本当のマイホームの価値をあらかじめ考えておいてから住宅探しを始める方が安心です。