両親からの伝言
普段、ご相談に見える方の話を伺うことが中心で、あまり私自身のことを話す機会はありません。
私自身のことも知っていただくために少し自分の家族のことを書きたいと思います。
私の両親は二人とも昭和一桁生まれ。すでに80代も後半になりました。
幸いなことに二人とも年齢の割には元気なほうだと思います。
とはいっても母は腰が曲がり、家の中の日常生活はほとんど自力でできるものの、買い物などはちょっと難しくなりました。
父は元気に今も車を運転したりしていますし、趣味のゴルフや、クラシックやオペラのコンサートに行ったり、週に1度くらいのペースでスポーツクラブに行ったりもしています。
先日、父が交通事故にあった時にはヒヤッとしましたが、骨折しているものの身動きが取れないほどにはならず少しほっとしているところです。
私が隣の家に住んでいるので、会話する機会も多いと思います。
私には弟がいますが、弟も近くで仕事をしていることもあり、会話する機会も少なくありません。
そんな両親ですが、私が、ファイナンシャル・プランナーとして仕事をしていることもあり、特に父は私と弟にこんな伝言をしています。
・ 尊厳死宣言書
・ 自分に何かあった場合の連絡先
(親戚や親しい友人、元の職場の関係の方々など)
・ 相続に関する方針
などなど
その枚数はA4用紙30ページ近くに及ぶ超大作のエンディングノートです。(癖字で読みにくいのですが)
我が家の場合には、私が促すようなこともなく、親が相続対策の必要性を感じていました。
きっかけがあったとすると孫が生まれたことかもしれません。
私の父は80歳になるまで孫が一人もいませんでした。87歳の今は私のところに2人、弟のところに3人、あわせて5人の孫のおじいちゃんです。
自営でもありませんし、「家督を継承する」などという大げさなことを考えなければいけないような歴史のある家系ではありません。
しかし、次の次の世代がいることを実感し、本格的に対策の必要性を感じたのかもしれません。
そしてその対策の中で最も重視しているのは、私と弟が「仲良く過ごすこと」「私と弟の家庭がどちらも円満に過ごせること」です。
我が家は両親の相続に対する意識が高かったことで対策が進みましたが、実際にはそんな家ばかりではありません。
「相続」すなわち、自分が死んだ後のことはなかなかイメージしにくいことだと思います。
また、最近は核家族化が進み、親と子の距離が昔に比べ遠くなっているのだろうと思います。
そのため、子の方から親に対して気軽に話を切り出すタイミングがない。
久しぶりに会った親に「相続対策」や「遺言」といったキーワードを出す事のハードルが高い。
ということもあるでしょう。
様々な方の相談を受けますが、全く同じ境遇の家庭はありません。
多くのご家庭が様々な不安を抱えています。
なかには、漠然と不安はあるものの何をどう考えればいいのかわからない、というケースも少なくありません。
どこに、だれに、相談すればいいのかわからないという方も少なくないようです。
自分の財産や家族の問題はなかなか相談しにくいものだと思います。
弊社では家族が仲良く暮らすための相談をお受けしています。
「お金」と「不動産」の話が専門ですが、時折ここでお受けする相談は「人生相談」の様になることもしばしばです。
話をすることで課題を整理する助けになれば、それも弊社の役割だと思います。
是非、自分だけで悩まず、お気軽にご相談ください。